「積雪寒冷地における環境・資源循環プロジェクト」 北海道では家畜ふん尿の発生量が年間約2000万tにのぼり、その管理の適正化と肥料としての有効利用が重要な課題となっています。また、近年の酪農経営の規模拡大や高齢化に伴う労働力不足等により、酪農家個々による家畜ふん尿の適切な処理と有効利用が難しい状況になりつつあります。デンマ−クやドイツ等では、家畜ふん尿などをメタン発酵(嫌気発酵)し、生成した消化液やメタンガスを肥料およびエネルギ−として利用しており、10戸以上での共同利用の大規模集中型、数戸による小規模分散型あるいは農家個々で設置した個別型が普及しています。しかし、気象条件の厳しい北海道では、個別型がこの1〜2年稼働し始めたばかりで、大規模集中型や小規模分散型はありませんでした。 このため、大規模集中型及び小規模分散型のバイオガスプラントと堆肥化施設等を備えた資源循環施設を別海町と湧別町に建設し、家畜ふん尿の適切な処理と利用に関する試験研究を行う「積雪寒冷地における環境・資源循環プロジェクト」が平成12年〜16年度に実施されました。 この試験研究は、国土交通省北海道局で予算化し、北海道開発局等の協力を受け、独立行政法人北海道開発土木研究所が主体となって実施しています。 |
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