北海道の水田・畑作地帯では、効率的な農業生産基盤の形成を図るため、一定のまとまりをもった大規模な農業地域において、担い手への集積・集約、農地の大区画化などを行う国営農地再編整備事業が国土交通省北海道開発局により実施されています。
この事業では農地の大区画化、水田の汎用化・畑地化によりスマート農業による水管理や営農の省力化、高収益作物の導入が推進されています。
大区画化された農地は、水田や畑として利用されます。整備後の表土の水はけが良いことは、畑作利用時には良好な作物の生育に必要であり、水田利用時には中干しなどに土壌を速やかに乾燥させ、作物の根に酸素を供給することにつながります。このため、整備後の農地が良好な排水性を発揮できる施工技術は重要であると考えられます。
本マニュアルでは軽埴土の調査事例を基に、整備後の表土の物理性など作物生産性を考慮し、施工に伴う表土の物理性の悪化を抑制するため、降雨後の施工開始の基準を定量化した検討の流れと施工開始時の判断フローを作成しました。
農地土壌の作物生産性を考慮した区画整備マニュアル(PDFファイル)
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